絵本紹介『オオカミグーのはずかしいひみつ』
こんにちは、園長の田中文昭です。記念すべきNEWホームページの絵本ブログ第1回目は『オオカミグーのはずかしいひみつ』を紹介します。
この絵本は、見返し(絵本を開いてすぐのページ)にある「オオカミのグーはおかあさんがきらいでした。でもおかあさんの愛ってつよくて大きい」という文章から始まります。グーは母親がイタチだという理由で母親を嫌っていました。しかし、グーが隣山のオオカミたちと争いをしたときに自分を助けてくれたのが、母親だという事実を知ることで、事態が一変します。見返しにある最後の言葉である「お母さんの愛って強くて大きい」ということにグーは気づき、グーの母親への思いは変化するのです。最後にはみんなの前で「オレのかあさんはイタチだよ」と堂々と言えるようになります。
「子どもにどう思われてもいい、私はあなたのことを思っているよ」という母親の底知れぬ子どもへの深い愛が行動となって現れ、その結果、子どもの心が変わっていく様は、子どもに読み聞かせるときに聞き手である子どもだけではなく、読み手である大人にも感動を与えてくれます。今までにこの絵本を子どもたちの前で何十回と読んできましたが、先日、久しぶりに再読すると、今までと変わらぬ感動がよみがえってきました。
親と子のつながり、これは血のつながりだけでは説明できない、心と心の深いつながりであることに気づかされます。