絵本紹介『じごくのラーメン屋』

私がご紹介する絵本は「じごくのラーメン屋」です。保育中も何度か子どもたちに読んだことがあるのですが、子どもたちからも「じごくのやつよんで〜」とリクエストの多かったものです。子どもたちは“妖怪”や“お化け”、“地獄”などというワードが大好きですよね。
 そんな子どもたちの声を参考に、図書館で何かないかな〜と探しているとき、この絵本に出会いました。
“じごく”と聞くと、怖くて暗いイメージがあるかと思います。しかし、この絵本はページを開くと色がとても鮮やかで、“針山”や“血の池”なども何故だか楽しい雰囲気で描かれています。また、登場してくるえんま様(ラーメン屋さん)がとてもお茶目で、天国の神様たちに翻弄され、ラーメン作りに必死になりすぎて本業を忘れてしまうという、そんななんとも憎めないキャラクターも見所です!
登場人物の中でも終盤で登場するかわいいお地蔵様のセリフの言い回しは、子どもたちがクスッとしてしまうポイントのようです。最後の締めの台詞「ラーメンだいすき!」「じごくだいすき!」にもこの絵本のまさかのストーリー展開が伺えますが、から〜いラーメンが食べたくなる、“じごく”のイメージを覆すような不思議なストーリーにわくわくする、そんな楽しい1冊です。登場人物の台詞も声色を様々に変えながら、親子で楽しんで読んでみてください。(文責:今井)

じごくのラーメンや

じごくのラーメンや